はいこんばんはRM307です。映画感想、今回は「スクールガール・コンプレックス~放送部篇~」。
同名の写真集を元にした邦画で、女子高が舞台の実写百合作品。96分。検索して見つけました。
Amazonのレビューやレビューサイトでは5段階評価で2.8~3.5しか無くてちょっと心配だった。

【あらすじ】
もうすぐ高校の学園祭。放送部は今年も朗読を行う予定だが、まだ作品が決まっていなかった。
三年生はこの朗読をもって引退する。そんな中途半端なこの時期に、バスケ部を辞めた三年生の
三塚チユキが入部してきた。レイジーな彼女と部員たちはたびたび衝突し、部長の新谷マナミ
頭を悩ませる。しかしチユキと言葉を交わすうちに、マナミは少しずつ彼女に惹かれていく。


僕はそこまで百合にも映画にも造詣が深くないけど、物語としては非常にオーソドックスかな。
ダウナー系な新入部員に惹かれていく主人公、そんな主人公をひっそりと想う明るい友人、
主人公は相手と距離を縮められたけど、相手には別の好きな相手が居て結局結ばれない、
友人の想いも届かない・・・青春の1ページ。こうやって書くとありきたり感が増すな・・・。
やっぱり、チユキが貢いでいたクソ男と別れる事ができず、マナミとお別れ・・・という展開は
使い古されたチープさを感じてしまう。昔ならともかく、2013年に作られた作品でこれは・・・。
まぁ以前も何度か書いているけど、チープな漫画を描いている僕が言う資格は無いんですが。

ただ、朗読作品が太宰治の「女生徒」に決まって最後の朗読のシーン、朗読の内容と主人公
たちの想いがリンクしていたのは良かったと思う。でも、朗読の中でアイがマナミに、マナミが
チユキに告白するのはちょっと違うんじゃ?と思ってしまった。別に直接言葉にしなくても、
ただ作品をそのまま朗読するだけで、その際の表情と魅せ方、映像のフラッシュバック等で
彼女たちの想いは登場人物にも観客(視聴者)にも十分そのニュアンスが伝わったと思うのだ。
「青春感」はあるんだけど、ちょっとここで告白するのは突飛すぎるかなと思ってしまって。
サービス過剰気味。登場人物たちにはそれが必要で、はっきりさせた方が良かったのかなぁ。
まぁこのへんは素人の浅はかな意見なので、プロに物申すのもおこがましいとは思うけど。
告白の後、マナミとアイが気まずくなっていなかったようなのも良かった。ビターエンドかな。
これからもマナミとアイや、放送部のメンバーが仲良く交流し続けていたら良いなぁと思う。

でも百合の入門編としてはそんなに悪くない作品だと思う。三次元には入り込めないんじゃ、
と観るのが不安だったけどその心配も無かった。最初に観たのがこの作品で良かったと思う。
それと放送部の練習などの活動が描かれていたのも嬉しかった。放送部の活動には少し興味が
あったし、僕は今まで部活動に入った事が一度も無かったので、いろいろと参考になりました。

あとエロいシーンが一切無かったのもとても良かった。結構はらはらしていたので・・・w
実写の百合映画を調べたところ、エロスを含む作品が多くヒットしてちょっとげんなりした。
エロいのが嫌いだという訳では無く、僕が欲している百合作品はもっと精神的なものなので。
と言うとLGBTの人を否定しているように聞こえるだろうか?そういうつもりでは無いんだけど。
このへん上手く説明できません。とにかく、可能な限り18禁な映像は観たくないのだ・・・。

役者さんでは、主人公のマナミ役の森川葵さんが可愛かったのが良かった。びっくりしたな。
初めて知ったんだけど、有名な女優さんなのだろうか。それと声優の寿美菜子さんが先生役で
出演されていた事も最後のキャスト名で知った。まったく気づかなかったな!知っていたら
もっと注目して観たのに!声優も実写映画に出演されるのだなぁ。自然な演技だったと思う。

以上、生まれて初めての実写百合映画、それなりに楽しめたので良かったです。それではまた。

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