はいこんばんはRM307です。映画回の今週は安藤尋監督の「blue」の感想。116分の百合映画。
魚喃キリコさんの同名の漫画を映画化したもので、市川実日子さん、小西真奈美さんが出演。

blue [DVD]
村上淳
ケイエスエス
2003-09-26


正直、感想を書くのが非常に難しかった。2003年の映画で原作が1996年。発表当時からすると、
もしかしたら新鮮に受け取られる内容だったのかもしれないけど、2020年からするとどうしても
古い印象を受けてしまい、どう表現しても僕では正当な評価を下す事ができそうにない・・・。
一応初稿からだいぶ文章を削り、推敲してやんわりとした表現に書き換えたりしたのだけど、
もしこの感想を読んで気分を害された方がいらっしゃいましたら、できれば気にされないで
ください。大人の作品の魅力がわからない、僕の感覚が幼いだけなのかもしれませんので。

ミステリアスな同級生と出会い親しくなり、次第に惹かれていく主人公、両想いになれたと
思ったら、彼女には実は恋仲の男性が居て主人公は苦悩する、彼女が男性の元へ行ってしまい、
それによって関係がこじれるのだけど、最終的にはまた彼女と想いが通じる、というラスト。
謎めいたちょっと悪いところもある留年している同級生、彼女が交際しているクソ男など、
素材は以前観た「スクールガール・コンプレックス~放送部篇~」と似通った部分が多い。
もしかしたら、1996年のこの作品が百合物のフォーマットになっている部分があるのかもな。
この作品の影響を受けていろんな百合作品が生まれた、これが原典なのだとしたら、チープと
言い切る事はできないな・・・。でもやっぱり、はっきり言って好きな話では無いかなぁ。

高校生なのにアルコールの入った飲み会(合コン)をし、会ったばかりの男と帰りにホテルで
セックスをする主人公、同じく飲み会で知り合った既婚男性と不倫して中絶した相手など、
どちらも好きになれず感情移入もできなくて、くっつこうが別れようがどちらでも良かった。
僕が悪い意味で潔癖で頭が固いという事もあるんだけど。行きずりのセックス、不倫、堕胎、
うーん・・・。都合の良い舞台装置程度に思えてしまう。セックスやら何やらを描くのが悪だと
言っている訳では無いんだけど、それに頼る青春ってどうも安直に感じられるというか・・・。
まぁ何度も書いているように、ありがちな話を描いている僕に批判する資格は無いかもだけど。
たぶんこの20年の間に多くの作品で作られ、その役割も薄まっていったのかもしれないな。

ただ良いところも二つあった。一つは、相手と親しくなり、ふたりでお弁当を食べるように
なった主人公に対し、以前いっしょにお昼ごはんを食べていた主人公の友人三人のうち一人が、
「主人公や相手が居た時はパン代を割り切れていた、でも三人じゃ上手く割れないんだ」と
言うシーン。直接「いっしょに食べよう」と誘わず、そっと気遣った言い方が良いなと思った。
もう一つがラストシーン。相手を残して東京へ行った主人公へ相手が送ったビデオテープ、
主人公と相手が訪れていた思い出の浜辺で、相手が手持ちカメラでひたすら海を映して終わる。
ここも良かったな。映るのは景色と相手の足だけで、人物や表情が一切描写されないのが好き。

あと主演の市川実日子さん、どこかで観た事があるなと思いながらWikipediaを開いたら、あの
シン・ゴジラ」の尾頭ヒロミさんだったのか!!!若いから印象が違い、気がつかなかった!
小西真奈美さんもお若いですね。高校生に見えるかというと微妙なんだけど、まぁ若く見える。


以上、「スクールガール・コンプレックス」しかり、邦画の百合作品がこういうパターンなら、
もう観る事は無いかもしれません。来月はまたアニメ映画を観ると思います。それではまた。

Web拍手