はいこんばんはRM307です。漫画回の今週は高畠エナガ先生の「100-HANDRED-」の感想。
新都社の「ビッパーズ」、「閃光のライトニングハイド」で知られる会長エナガ先生の作品で、
三話から成る表題作の他に3編の短編が収録されています。かなり前に買って積読していた。



【「100-HANDRED-」あらすじ】
地表の98%が砂漠となった地球で、人類はアンドロイドとともにわずかに生き残っていた。
砂上街と呼ばれる集落で暮らす少年のリントは、太古の人類が残した””の「」の守り手に
選ばれてしまう。”箱”の中身を狙うアンドロイドたちからの襲撃を受け、リントは偶然出会った
赤い腕の少女型用心棒アンドロイド「100(ハンドレッド)」に依頼し、彼らとの戦いに挑む。
謎の”箱”の中身とは、そしてリントは生き延びて、大切な相手「99」と再会できるのか――。


今読んだらまた違った感想になるかもしれないけど、発売当時に読んだ短編集の「Latin」は
あまりピンとこなかったのだけど、アンドロイド少女のバトル漫画である「100-HANDRED-」は
エナガ先生の本領発揮!といった感じで生き生きしているように見え、作品では一番楽しめた。
ジェンダーでひとくくりしない方が良いのだけど、いわゆる「男の子が好きそうな」と言われる
全身に武器を仕込んだ100のバトルがカッコ良かったな。特に、敵アンドロイドの「一つ目
との空中戦で100が一つ目をハッキングし、地面に墜落する寸前で一つ目を「バック・トゥ・
ザ・フューチャーⅡ
」のホバーボードのような乗り物にしてしまう流れがとてもクールだった。
敵を自分のアイテムにしちゃうの良いなぁ・・・。あとこのハッキング方法はキスなのだけど、
自分と同型の女性アンドロイド99をハッキングする時に口にキスしたコマは百合じゃん!!!
と喜んでしまった。いやまぁただキスしただけで、百合では無いんだけど。でも好きなコマ。
99の人格が戻って良かったな。これからもリントといっしょに居て欲しい。できれば100も。

僕は99の方が好きだけど、100も読み進めていくうちに好きになっていたな。単純に可愛いし、
胸のちょうど良い大きさのふくらみとか、たまにパンチラしているところもえっちだし・・・。
胸のふくらみでいうと最後の短編「冴島さん」も大きくて好き。表情もどれも可愛かったなぁ。
(それとこの作品のラストに登場したカップル、もしかしたら過去作品に登場したふたり?)
あと全作品に共通して、エナガ先生のデフォルトの絵柄として女の子の頬と鼻の頭がトーンと
斜線で常に紅潮しているのだけど、これもりんごみたいで可愛くて良いな・・・と思った。

メカや背景も緻密ですごかったな。僕は細かい作業が苦手なので、描きたくないな・・・w
100が腰に巻いた先端が刃になっている武器の鎖もすごい。描くのがめんどくさそう・・・!
あと「100-HANDRED-」に関してはトーンが多かったけど、Webのグレースケールの漫画が
好きだしそもそもお上手なので、読みづらさは感じなかった。細い線も洗練されている印象。

最後に驚いたのが、表紙を外した単行本に描かれているラフスケッチ。恐らく没にした表紙の
イメージラフだと思うけど、こんなに何種類ものパターンを考えるものなのだな・・・!!!
プロってすごい。僕だったらまずここまで考えられないし、せっかく考えたのにもったいないと
安易に始めの方に出た構図を選んでしまうと思う。妥協しない姿勢もとてもカッコ良いなぁ。


以上、何も感想が生まれなかったらどうしよう?と心配していたけど、楽しめたので良かった。
エナガ先生にもっとたくさんカッコ良いメカ少女の漫画を描いて欲しかったな。それではまた。

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