はいこんばんはRM307です。今週は「絶対加速クレッシェンドQ」の第九話「右目のキズナ」の
感想。読むまで冒頭の記憶しか無かったけど、読んだらすぐに思い出せた好きな回でした。

【あらすじ】
生きるモチベーションが無くなり、自ら命を絶とうとしていた幼き日のムク。そんな彼の前に、
幼き日のナナミが現れた。彼女は自分が絶にされたように、ムクの右目を斬りつけ傷を残す。
ミズエの元には無境界の人の人事部長夢野八雲が現れ、サニーサイドアップにレプタイルとの
戦闘を行うように通達する。いよいよ訪れた、命を賭けた実戦を前にして緊張するチヨジに、
ミズエは優しく声をかける。そしてナナミはみなに初めての笑顔を見せ、チヨジを元気づけた。

完結記念ねとらじの時に、不死鳥先生が「タイトルを見てナナミとミナセの絆の事かな?と
思ったらナナミとムクくんの事でした」と仰っていたような気がするな。うろ覚えだけど。
小説「フォルテシモ」ではあんなに活躍したけど絶クレではそこまでだったムッくん、今作を
初めて読んだ時はもちろんそんな事を知る由も無く、脇役なのにヒロインと接点があるのか、
まぁどうでも良いか程度に軽く考えていたな。それよりも幼いナナミの性格に注目していた。

幼い頃の、三日月印の眼帯をつけているナナミ可愛いな!月なのはルナを意識していたのかな。
現在のナナミとはイメージが違う、明るく笑顔も見せるナナミが、当時はとても意外だった。
この頃は人を殺す事も厭わず、むしろ前向きに捉えていて、すなわち自分を肯定していたから、
ありのままの自分でいられたから生きやすかった、という事なのだろうか?ただの推察だけど。

春がきて進級したナナミたち。ミズエさんはミナセの為に留年。19歳?の中学三年生・・・w
ここで初めて無境界の人の存在が明かされる。500万人も居るのか!多いな!そしてこの時から
神の助手」の存在がほのめかされている。ここでもう伏線を張っていたのだな!すごい!
無音のアリスについてもここで触れられている。当時はまったく意識していなかったけど。
あと雲林院水徒が現世の門番になっているけど、どういう経緯だったのだろう?気になるな。
余談だけど、以前新都社本スレか編集部で「荷が勝ちすぎるは誤用」と話題になっていて、
この表現をどこかで目にしたなと気になっていたのだけど、この作品だったんだな!すっきり。

チヨジとセツナの戦闘シーン。当時初めてちーちゃんのバトルを目にして、ああ、彼女は本当に
赤羊で、戦いの中に身を置く存在なんだ・・・とふと冷静になるような心境だった覚えがある。
低スペックだと言っていたけど、人間以上の動きをしてばりばり戦っていてびっくりしたな。
等身大の身近なキャラクターかと思っていたら、自分とはまったく違う遠い世界の住人だった、
みたいな。後々つばき先生の事を詳しく知っていった時も、同じ感覚を味わった覚えがある。
そして今回初めて気づいたけど、ちーちゃんって左利き?絵筆エニグマを左手で持っていて、
過去話を参照したら四話でも左手でハサミを持ったり絵を描いたりしていた。ただ、エニグマと
反対の手に鉛筆らしき物を持っているのが気になるけど。これはまた後の話も読んで考えよう。
生き生きと戦うセツナは可愛いな。当時「蹴りたい背中」って綿矢りさじゃん!とツッコんだ。

あと「未来予想図」が具現化(”具元化”と書かれているのは意図的?誤字?)したクジラが、
「クローン羊ハ電気毛布ノ夢ヲ見ルカ?」と言っていた。僕の新ブログのタイトルも似ていて、
というかいずれも「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」が由来なのだけど、この話が元ネタ
という事にしてひらがなをカタカナにしていれば良かったな!まぁいつかそうするかも・・・w

以前「ミナセ(笑)」と言っていた我っちゃんがミナセに夢中になっていたのも意外だった。
ナナミ本体とバランスを取っているのかな。彼女の言葉に顔を赤くしているナナミが可愛い。

レプタイルとの初戦は8月14日、不死鳥先生のお誕生日!意図的なのかな?八雲が言ったけど、
半数が死ぬような激しい戦いになるのはショックで、ちーちゃんが生き残れるか不安だった。
ミズエさんの言った「能力のある人が十時間でやった仕事を三十時間でやっても、成したのは
同じ仕事、ソレより大事なのは本気でやったかどうか」というセリフが好きだな。あらゆる面で
遅い僕も、低スペックである事を引け目に感じなくて良いと言ってもらえたようで救われる。
まぁ本気で取り組んでいる事がFAしか無いのが駄目なんだけどね。現実では頑張っていない。

ナナミが出した答え。を目指す事自体は悪くない、精神的に依存する事、甘える事が悪い。
自分と父が別の生き物だと自覚して距離を置く。これは恋愛でもそうだなぁ。ナナミはすごい。
一見当たり前の事のように思えるけど、そのプロセスが、悩んで出した答えだからとても良い。
ナナミに笑顔を向けられたちーちゃんの表情も良いし、22~23ページの流れも好きだなぁ。
「思い込んだ世界が駄目になってもまだ次がある、自分で進む道を自分で決められる」という
ナナミのセリフは、以前つばき先生が不死鳥先生に暖かくかけていた言葉でもあったなぁ。
ナナミの実感がこもってるのが良いよね。このセリフは「絶対加速クレッシェンドXY」にも
つながっていたような気がする。ちゃんと覚えていないので、読み返した時にまた考えよう。
ナナミの言葉を受けたちーちゃんの笑顔も可愛い。ココロから喜んでくれる性格も素晴らしい!

以上、面白かったです。絶クレは当初ナナミが笑ったところで終わっていた、と不死鳥先生が
以前こちらもねとらじで仰っていたな。それぐらい印象的な良いラストでした。それではまた。

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