はいこんばんはRM307です。今週は特別編、9月の第5回TAMAコミで頒布された、さとうはるみ先生の同人誌「ゲオルギー1 -BANANA GIRL NOSTALGIA-」の感想。オリジナル短編漫画です。
【あらすじ】
降りしきる雪の中、大人びた身体つきの、けれど顔に幼さの残る少女とホテルに訪れた男性。
客に見せかけた彼の目的は、通称「グラマラス」――殺人鬼と成り果てた彼女の暗殺だった。
美しい少女の手で輝く冷たい刃が、愛を求め男性に振り下ろされる。
表紙は男性(ゲオルギー)の横顔。タッチが良い!そして皮膚に刻まれたシワや薄くなった髪など、やっぱり枯れたおじさんの表現もお上手だなぁ。まゆ毛や眼鏡のフレームもリアルですごい。
副題に「バナナガールノスタルジア」とあり、バナナの葉も描かれカラーリングもそのもの。
しかしその陽気なイメージとは違い、どこか儚げなグラデーションだった。
物語が始まる5ページ目、さっそく大ゴマの少女が可愛い~!!!Twitterの作画途中のコマを見て、髪で片目が隠れた女の子(大好き)がめちゃくちゃタイプ!!!と楽しみにしていたのだ。
実際に動いてしゃべる彼女も非常に魅力的で、長いまつ毛も泣きぼくろも大きな胸もセクシーで素晴らしかった!コートを脱ぎあらわになった肢体、ヒップラインもとても艶めかしい・・・!
仰向けで昼寝しているコマ、刃物を杖代わりに立ち上がるコマ、ナイフで貫かれたコマの胸のボリューム感や、背中から腰にかけた曲線もとても良かった・・・(厭らしい視点ですみません!!!)。
しかし彼女はもう戻れない殺人鬼・・・悲しい・・・。故郷を語りながら男性の腕に顔を寄せる表情は、こんなにもきれいなのに・・・。
刃物(マチェット)もただの凶器では無く、幼い頃からともに過ごした故郷ゆかりの品だったのだな・・・せつない。
アクションシーンも鬼気迫り、特に16ページや22ページがカッコ良かった。刃物を振り下ろす手首から肩にかけた腕の筋肉、また血潮を吹き上げながら男性に向かっていく作画など、大きなインパクトがあった。
お風呂場の水しぶきの作画も細かくてすごかった!そしていずれも、平然と迎え撃つゲオルギーの毅い表情も渋い!
少女の死に様も凄絶で、僕はグロ耐性が無いのだけど、でも嫌な気持ちにはならなかった。そこに痛みはあっても、苦しみを感じなかったからかもしれない。これも一つの救いなのかな・・・。
切られた指からほとばしる血を見つめる瞳からも純粋さを感じ、そんな彼女にはもっと別のかたちの救いを手にして欲しかったけど・・・。
あとがきによると、彼女は農薬散布の被害で母を亡くし、父も憔悴し、日本人に騙されてセックスワーカーになったとの事だった。なんてつらい境遇・・・。
たこ焼きのソースを舐めたり、上機嫌だったりするデフォルメ作画もまたキュートで、余計に悲しかった。僕が先に出逢い、こんな平和な日常を、彼女の笑顔を守ってあげたかった・・・!!!
ゲオルギーと同様に、僕も少女(アンジー)とはこの物語を通して一瞬邂逅しただけだった。けれどそれでもその幸せを希求し、魂の救済を祈るには十分な気持ちが伝わった。
最後のページのセリフを検索したところ、ロシア語の子守唄らしい。そうか、彼女の耳には最期に安らぎが届いたんだ。良かった。ゲオルギーが悼んでくれて良かった。
すべてを白く染める雪片が、彼女の血に濡れた手も清めてくれたら良いな、と空に願った。
人物はもちろん、背景の作画もリアリティがあってすごかった。前述のバナナ畑や農村の作画なども、訪れた経験は無くてもフィリピンを感じた。
なのでアンジーの「東京は本当に……寒い」からより切実さを感じられ、とても良かった。
あと表紙の裏にはサインとこちらもとても可愛いスターレットが描かれていたのだけど、もしかして一冊一冊描き下ろしてくださったのだろうか・・・?!すごい!!!そして嬉しい!!!本にサインをいただくなんて初めての経験!!!
大切にさせていただきます!ありがとうございました&お疲れさまでした!!!それではまた。
【あらすじ】
降りしきる雪の中、大人びた身体つきの、けれど顔に幼さの残る少女とホテルに訪れた男性。
客に見せかけた彼の目的は、通称「グラマラス」――殺人鬼と成り果てた彼女の暗殺だった。
美しい少女の手で輝く冷たい刃が、愛を求め男性に振り下ろされる。
表紙は男性(ゲオルギー)の横顔。タッチが良い!そして皮膚に刻まれたシワや薄くなった髪など、やっぱり枯れたおじさんの表現もお上手だなぁ。まゆ毛や眼鏡のフレームもリアルですごい。
副題に「バナナガールノスタルジア」とあり、バナナの葉も描かれカラーリングもそのもの。
しかしその陽気なイメージとは違い、どこか儚げなグラデーションだった。
物語が始まる5ページ目、さっそく大ゴマの少女が可愛い~!!!Twitterの作画途中のコマを見て、髪で片目が隠れた女の子(大好き)がめちゃくちゃタイプ!!!と楽しみにしていたのだ。
実際に動いてしゃべる彼女も非常に魅力的で、長いまつ毛も泣きぼくろも大きな胸もセクシーで素晴らしかった!コートを脱ぎあらわになった肢体、ヒップラインもとても艶めかしい・・・!
仰向けで昼寝しているコマ、刃物を杖代わりに立ち上がるコマ、ナイフで貫かれたコマの胸のボリューム感や、背中から腰にかけた曲線もとても良かった・・・(厭らしい視点ですみません!!!)。
しかし彼女はもう戻れない殺人鬼・・・悲しい・・・。故郷を語りながら男性の腕に顔を寄せる表情は、こんなにもきれいなのに・・・。
刃物(マチェット)もただの凶器では無く、幼い頃からともに過ごした故郷ゆかりの品だったのだな・・・せつない。
アクションシーンも鬼気迫り、特に16ページや22ページがカッコ良かった。刃物を振り下ろす手首から肩にかけた腕の筋肉、また血潮を吹き上げながら男性に向かっていく作画など、大きなインパクトがあった。
お風呂場の水しぶきの作画も細かくてすごかった!そしていずれも、平然と迎え撃つゲオルギーの毅い表情も渋い!
少女の死に様も凄絶で、僕はグロ耐性が無いのだけど、でも嫌な気持ちにはならなかった。そこに痛みはあっても、苦しみを感じなかったからかもしれない。これも一つの救いなのかな・・・。
切られた指からほとばしる血を見つめる瞳からも純粋さを感じ、そんな彼女にはもっと別のかたちの救いを手にして欲しかったけど・・・。
見開きのバナナ畑も壮観だった!すらっとした少女の後ろ姿も美しく、合わせてすごく絵になるなぁ。
このページは裏表紙も飾っていて、映画のようなハイクオリティだった。良い作画と色合い!
農業機をまっすぐ振り仰ぐ表情、嬉しそうに喜ぶ横顔、父親を見返る透明感のある表情、無垢な泣き顔、最後の微笑みもイノセントでとても可愛くて・・・。彼女がずっと幸せでいられたら良かったのに・・・。あとがきによると、彼女は農薬散布の被害で母を亡くし、父も憔悴し、日本人に騙されてセックスワーカーになったとの事だった。なんてつらい境遇・・・。
たこ焼きのソースを舐めたり、上機嫌だったりするデフォルメ作画もまたキュートで、余計に悲しかった。僕が先に出逢い、こんな平和な日常を、彼女の笑顔を守ってあげたかった・・・!!!
ゲオルギーと同様に、僕も少女(アンジー)とはこの物語を通して一瞬邂逅しただけだった。けれどそれでもその幸せを希求し、魂の救済を祈るには十分な気持ちが伝わった。
最後のページのセリフを検索したところ、ロシア語の子守唄らしい。そうか、彼女の耳には最期に安らぎが届いたんだ。良かった。ゲオルギーが悼んでくれて良かった。
すべてを白く染める雪片が、彼女の血に濡れた手も清めてくれたら良いな、と空に願った。
人物はもちろん、背景の作画もリアリティがあってすごかった。前述のバナナ畑や農村の作画なども、訪れた経験は無くてもフィリピンを感じた。
なのでアンジーの「東京は本当に……寒い」からより切実さを感じられ、とても良かった。
あと表紙の裏にはサインとこちらもとても可愛いスターレットが描かれていたのだけど、
大切にさせていただきます!ありがとうございました&お疲れさまでした!!!それではまた。
【追記】2022.10.12
サインは匿名配送のミスのお詫びで、2名だけへのサービスとの事でした!