はいこんばんはRM307です。今月も不死鳥先生の過去作品、2009~2010年に不死鳥先生のブログ「勉強して偉い人になり隊」(当時のタイトル)で書かれた、SS形式のセリフ集の感想。
今回は12月の「スイトのモノローグ」と3月の「ミナセとチヨジ」。なお先月も書いたように、各タイトルは七靴君と僕が便宜的に名づけた。

【スイトのモノローグ】


絶対加速クレッシェンドQ」の十一話後編で描かれた、ラグナロクとの面接に臨むちーちゃんのセリフ案から続けて掲載された。分けて考えて良いのか、合わせた意味が存在するのか・・・?
かつ名前がカタカナ表記なので、「雲林院水徒シリーズ」の彼とは別個体、「Q」九話で描かれた現世の門番のスイトなのだろうか。まぁ両者の関係も不明で、同一人物なのかもしれないけど。

一行目からせつない。「フォルテシモ」におけるユアイにとってのライマくん、「農ネーム」における皆川先輩にとってのカフカ、「Q」におけるミナセにとってのミズエさん、ちーちゃんやナナミにとってのミナセ、ムッくんにとってのナナミラグナロクにとってのちーちゃん、イザヤにとってのテレーゼのように、不死鳥先生も優しい誰かからの助けをずっと求めていたのだろうか。その後もティッシュ先生やつばき先生へ吐露や相談をなさっていたようだったし。

僕も他者から、加えて神からの救済を待ち望んでしまう性質なので共感する。まぁ意志が薄弱で活力に乏しく、怠惰で努力に向き合えず、単なる他力本願の社会不適合者なだけではあるのだけどw
あと非常に恥ずかしいけど、いつか好きな相手にも振り向いてもらえるかもとどこかで期待してしまっている、本当に愚かで判断力に欠け受け身な駄目人間です・・・wイエーイ!(プラトさん風)

だからスイトは自身で叶わないと否定する。当時の不死鳥先生も痛感なさっていたのかな。
思えば昔から、ネガティヴや希死念慮に常時お悩みな様子だったけど、かといって停滞せずにいつも行動なさる姿勢ですごい!と尊敬していた。僕はなかなか動けずにうずくまってしまいがちなので。
苦手でも苦痛ても諦めず、一生懸命確実に階段を積み上げたスイト、不死鳥先生はえらいなぁ・・・。だからもうネットの世界を必要とせず、現実の生活を一歩ずつ堅実に上っていらっしゃるのだろうか。

「行動しないのなら悩まなくても良い」、「行動できないようなら、悩む事をやめよう」はシホさんの「悩みはウェイトだ!」につながる大切な考え方で、僕も昔は問題から目を逸らす現実逃避のようで引け目を感じていたけど、12年前につばき先生から似たような教えを受け、現在はウェイトを減らし行動できる場面も増えた。
それでも未だにモラトリアムからの脱却には至らないんだけどね・・・wつくづく幼稚だ・・・。

【ミナセとチヨジ】


大学を卒業後、大学院への進学に伴い地元を離れる、また「Q」の完結を目前に控えた時期の最終話直前のプロット案。当初は犬のチヨジを登場させる構想もお持ちだったのかな。
当時は不死鳥先生のご実家でミニチュアダックスフントを飼育していらっしゃり、現世へ渡ったミナセにも反映された設定。初出はこの記事かねとらじだったような。
すでに故人だったとはいえ、幼なじみの名前を与えるの?!と当時はツッコんでしまった覚えがw

それと再読して気づいたけど、ミナセはかつて愛したナナミとちーちゃんには想いを馳せず、父親との約束、母親のような役割を果たしたテレ子からの信用を再確認している。
コメント欄で「Q」のラストが作者の表明だと評されたように、過去や執着から決別し社会で生きていく決意も滲むかのようだ。
2021年の「Q」の感想からたびたび書いているけど、恐らく長年いつかは飛び立つのだとお考えだった不死鳥先生。現在はどちらにいらっしゃるのだろう。いつか新都社でまた羽を休めて欲しいと願ってしまう。

以上、短い内容ですが今回も面白かったです。
そしていつも感想よりも自分語りが多いようで申し訳無いですが、楽しんだ気持ちが少しでも伝わりましたら幸いですwそれではまた。

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