こんばんはRM307です。今月も不死鳥先生の過去作品、「魚眠洞とナナミ」の感想の続き。
序文1の感想:https://rm307.blog.jp/archives/87732559.html
序文2の感想:https://rm307.blog.jp/archives/87820910.html
1話の感想:https://rm307.blog.jp/archives/87927829.html
2話の感想:https://rm307.blog.jp/archives/88020353.html
4話の感想:https://rm307.blog.jp/archives/88216879.html
5話の感想:https://rm307.blog.jp/archives/88307873.html
6話の感想:https://rm307.blog.jp/archives/88417892.html
7話の感想:https://rm307.blog.jp/archives/88516218.html
【あらすじ】
しかしそんな彼を見捨てず、桜子は友だちになろうと申し出る。
結局彼女に触れなかった魚眠洞。だけど、だから、ナナミは消えなかった。
サブタイトルの元ネタは、ポケモンカードゲームのルギアの技名。
昔ねとらじでも仰っていたけど、不死鳥先生は子どもの頃にポケモンカードがお好きでかなり集めていらっしゃったらしい。ただ店名に選ばれた理由はわからなかった。
僕も卒業制作でクラスを代表し全校生徒の前で発表した経験はあるけど、あくまで内容はプレゼンだったし、論文を書き紹介しないといけないだなんて大学生は大変だ・・・。
魚眠洞は青いマフラーを巻いている。不死鳥先生の服装がミナセの元ネタなのか、ミナセが先なのか。
また深夜特急は対になる存在、イザヤが思い浮かぶ。
そして性風俗店へ連行される魚眠洞。そうか、現実の女性と身体を重ねた時、あるいはココロが移った時、ナナミは消えてしまうのか・・・。
でも深夜特急や魚眠洞にとって、脳内彼女にうつつを抜かす今の状況は不健全だと理解している。そして悲しいけど、ナナミも認識している・・・。
しかしそれにしたって、深夜特急への魚眠洞の返答には抵抗を覚えた。
いじめるとか可愛いからとかじゃないだろ!!!いつもそばで献身的に支えてくれた、大切な存在を傷つけるなと叱れ!!!脳内彼女だからって無下にするな!!!
ただ不憫だけど、涙目で大暴れする彼女の様子にはきゅんとした。もしも魚眠洞のそばにいられないなら、僕の元へきて欲しい・・・!!!僕は一生女性と無縁な日々を送るだろうから安心して!w
なんて冗談めかしたけど、何より君が大好きだからね!何十枚FAを描いたと思っているんだ!
魚眠洞の「うおぉ……ブラジャーだぞ深夜。パンティーだぞ深夜」は面白かった。不死鳥先生もなさりそうな反応w
プレイルームに飾られたリトグラフの柚原は誰か覚えていなかったけど、検索したら「イエスタデイをうたって」の陸生の元カノか!どんなキャラでどんなエピソードだったっけ~?!読み返さないと考察は難しいな・・・。
風俗嬢の桜子の髪色はオレンジ。深夜特急のマフラーであり、「絶対加速クレッシェンドQ」で魔界が廃止された後に現世へ渡ったちーちゃんもオレンジ色に染めたらしいけど、不死鳥先生にとって何か意味を持つカラーなのかな。
姓の森見は不死鳥先生のお好きな作家の森見登美彦さんが由来だろう。後に「Q」でもモミジの姓として登場するのでお気に入りだったのかな。
それと桜子の「一度全てを得た後、次の瞬間全てを失った」は、「不死鳥の短編集」3話の高校三年生のエピソードを指していると思う。
魚眠洞に本当の友だちができた時に消える深夜特急。不死鳥先生は現在どうだろうか。
魚眠洞の中二病を煮詰めた存在である彼は、やはり高校時代からの付き合いか。魚眠洞は「アイツが俺を変えてくれると信じた事もあった。でもやっぱ自分で変わらなきゃ駄目なんだ」と言う。
7話でナナミが「役に立つ日が来るかもしれない。だから生かす」と言っていたけど、これは魚眠洞の思考の残滓で、8話時点では一人で立とうとしているようだ。思えば深夜特急には距離を取り、のらりくらりと躱している印象もある。
脳内で生み出した自分の分身である彼女や友人であってもココロに立ち入らせない、彼の孤独が表れているような気がして、また僕も親しい人間関係を築けないので共感も覚えた。
とはいえ魅力の塊である不死鳥先生とは異なり、僕の場合は本当に何も持たない人間なのだけど。
また自分だけで満足してはおらず、他者を、特に好きな存在を求める気持ちも抱いたりしているけど、興味を引いたり喜ばれたりする人間でも決して無く、相手に働きかけられない。
不死鳥先生は現在、理解者を得て満ち足りた日々を送れていると良いな・・・。
あと桜子が「誰かの面影を映して作った女の子、男の子」と言ったけど、ふたりは現実のどなたがモデルになっているのだろう?気になる!
終盤では深夜特急やナナミや桜子への怒りが沸き、思いの丈をぶちまける魚眠洞。以前は感謝を述べ救いだと思うくらい救われていたナナミに対しても、「虚構の女。何の体臭も無い。その言葉は嘘だらけ。」と強い言葉で否定し、せつなくなってしまった。
その後魚眠洞は、桜子との関係が進展したのだろうか。そして深夜特急、ナナミのその後は。もし続きが書かれたら、どのような物語と結末になっていたのだろう・・・興味は尽きない。
現在の不死鳥先生が書かれたら、内容や雰囲気がかけ離れた別作品となってしまうのだろう。当時の不死鳥先生、魚眠洞に書いてもらいたかった・・・。
今回は8話「魚眠洞と深夜特急のエレメンタルブラスト」。今回も12年ぶりの再読で、ついに最終話!
序文2の感想:https://rm307.blog.jp/archives/87820910.html
1話の感想:https://rm307.blog.jp/archives/87927829.html
2話の感想:https://rm307.blog.jp/archives/88020353.html
4話の感想:https://rm307.blog.jp/archives/88216879.html
5話の感想:https://rm307.blog.jp/archives/88307873.html
6話の感想:https://rm307.blog.jp/archives/88417892.html
7話の感想:https://rm307.blog.jp/archives/88516218.html
【あらすじ】
大学の論文紹介へ出発する直前、またしても突然深夜特急が現れ、魚眠洞を強引に性風俗店へ連れて行ってしまう。
魚眠洞が童貞を喪失すれば自分が消えてしまう、魚眠洞と別れてしまうとショックを受けるナナミだったが、主は抵抗もせず成り行きに任せる。
店内では風俗嬢の森見桜子と出逢う。深夜特急から魚眠洞の人となりを聞かされていたようで、昔のつらい思い出と彼女の京大卒の肩書が彼の学歴コンプレックスと古傷を刺激し、魚眠洞の言動はエスカレートする。しかしそんな彼を見捨てず、桜子は友だちになろうと申し出る。
結局彼女に触れなかった魚眠洞。だけど、だから、ナナミは消えなかった。
サブタイトルの元ネタは、ポケモンカードゲームのルギアの技名。
昔ねとらじでも仰っていたけど、不死鳥先生は子どもの頃にポケモンカードがお好きでかなり集めていらっしゃったらしい。ただ店名に選ばれた理由はわからなかった。
僕も卒業制作でクラスを代表し全校生徒の前で発表した経験はあるけど、あくまで内容はプレゼンだったし、論文を書き紹介しないといけないだなんて大学生は大変だ・・・。
魚眠洞は青いマフラーを巻いている。不死鳥先生の服装がミナセの元ネタなのか、ミナセが先なのか。
また深夜特急は対になる存在、イザヤが思い浮かぶ。
そして性風俗店へ連行される魚眠洞。そうか、現実の女性と身体を重ねた時、あるいはココロが移った時、ナナミは消えてしまうのか・・・。
でも深夜特急や魚眠洞にとって、脳内彼女にうつつを抜かす今の状況は不健全だと理解している。そして悲しいけど、ナナミも認識している・・・。
しかしそれにしたって、深夜特急への魚眠洞の返答には抵抗を覚えた。
いじめるとか可愛いからとかじゃないだろ!!!いつもそばで献身的に支えてくれた、大切な存在を傷つけるなと叱れ!!!脳内彼女だからって無下にするな!!!
ただ不憫だけど、涙目で大暴れする彼女の様子にはきゅんとした。もしも魚眠洞のそばにいられないなら、僕の元へきて欲しい・・・!!!僕は一生女性と無縁な日々を送るだろうから安心して!w
なんて冗談めかしたけど、何より君が大好きだからね!何十枚FAを描いたと思っているんだ!
魚眠洞の「うおぉ……ブラジャーだぞ深夜。パンティーだぞ深夜」は面白かった。不死鳥先生もなさりそうな反応w
プレイルームに飾られたリトグラフの柚原は誰か覚えていなかったけど、検索したら「イエスタデイをうたって」の陸生の元カノか!どんなキャラでどんなエピソードだったっけ~?!読み返さないと考察は難しいな・・・。
風俗嬢の桜子の髪色はオレンジ。深夜特急のマフラーであり、「絶対加速クレッシェンドQ」で魔界が廃止された後に現世へ渡ったちーちゃんもオレンジ色に染めたらしいけど、不死鳥先生にとって何か意味を持つカラーなのかな。
姓の森見は不死鳥先生のお好きな作家の森見登美彦さんが由来だろう。後に「Q」でもモミジの姓として登場するのでお気に入りだったのかな。
それと桜子の「一度全てを得た後、次の瞬間全てを失った」は、「不死鳥の短編集」3話の高校三年生のエピソードを指していると思う。
魚眠洞に本当の友だちができた時に消える深夜特急。不死鳥先生は現在どうだろうか。
魚眠洞の中二病を煮詰めた存在である彼は、やはり高校時代からの付き合いか。魚眠洞は「アイツが俺を変えてくれると信じた事もあった。でもやっぱ自分で変わらなきゃ駄目なんだ」と言う。
7話でナナミが「役に立つ日が来るかもしれない。だから生かす」と言っていたけど、これは魚眠洞の思考の残滓で、8話時点では一人で立とうとしているようだ。思えば深夜特急には距離を取り、のらりくらりと躱している印象もある。
脳内で生み出した自分の分身である彼女や友人であってもココロに立ち入らせない、彼の孤独が表れているような気がして、また僕も親しい人間関係を築けないので共感も覚えた。
「ですね。自分の頭の中だけで満足しちゃって、何の他者の侵入も無い。
だから成長が無いっていうのかな。誰も俺なんか相手にしてくれないんだ」
「今は何の取り柄も無くて誰の興味も引かないの」魚眠洞と桜子のセリフは僕にも当てはまった。初めて読んだ当時はまだ生徒でクラスに友人が多く、深く気に留めなかったけど、現在では見事に魚眠洞と重なる状況に・・・。
とはいえ魅力の塊である不死鳥先生とは異なり、僕の場合は本当に何も持たない人間なのだけど。
また自分だけで満足してはおらず、他者を、特に好きな存在を求める気持ちも抱いたりしているけど、興味を引いたり喜ばれたりする人間でも決して無く、相手に働きかけられない。
不死鳥先生は現在、理解者を得て満ち足りた日々を送れていると良いな・・・。
あと桜子が「誰かの面影を映して作った女の子、男の子」と言ったけど、ふたりは現実のどなたがモデルになっているのだろう?気になる!
終盤では深夜特急やナナミや桜子への怒りが沸き、思いの丈をぶちまける魚眠洞。以前は感謝を述べ救いだと思うくらい救われていたナナミに対しても、「虚構の女。何の体臭も無い。その言葉は嘘だらけ。」と強い言葉で否定し、せつなくなってしまった。
矜持と拒絶と信条と。でも意味は恐らくわかると思うのだけど、ラストにかけフックを感じられず、つるっと読んだだけで正直楽しめなかった。僕の理解力の乏しさゆえだろうけど・・・。
依存を絶とう、一人で立とうとする魚眠洞、だけど彼女への未練も覗くようで、良いラストなのだろう。けれどやっぱり、ナナミとの物語を読みたかったなぁ・・・。どうしても最後にないがしろにされてしまったようで寂しかった。その後魚眠洞は、桜子との関係が進展したのだろうか。そして深夜特急、ナナミのその後は。もし続きが書かれたら、どのような物語と結末になっていたのだろう・・・興味は尽きない。
現在の不死鳥先生が書かれたら、内容や雰囲気がかけ離れた別作品となってしまうのだろう。当時の不死鳥先生、魚眠洞に書いてもらいたかった・・・。
と言いつつ何だかんだで今からでも知りたいので、いつかお帰りくださったらぜひお教えください!!!よろしくお願いいたします!!!
以上、昨年8月から感想を書いてきた今作も今回で終了!ナナミが可愛くいじらしく、会話が愉快でせつなくて、記憶以上に楽しめる、予想以上に感想が生まれる面白い作品でした。
毎回書いているけど、やっぱり不死鳥作品は素晴らしい!再読でき良かった!それではまた。
毎回書いているけど、やっぱり不死鳥作品は素晴らしい!再読でき良かった!それではまた。